にっぽん食糧供給プロジェクト

2010年6 月の記事一覧

2010/06
13

届けたい気持ち

Posted on 2010 年 6 月 13 日 by takumi

オヤセナは「農業」「食」という切り口で、「つながり」や「互いに支えあう」ということの価値を発信していきたい。

十勝という「日本の食糧基地」十勝の若手生産者であるオヤセナにできることは、日本の食糧を支え続けるために、畑作4品というわれる作物。

小麦粉の原材料である小麦。
砂糖になるビート。
でんぷんになるジャガイモ。
味噌や醤油になる大豆。

加工用であるため、それ自体では消費者と繋がることが難しく、量と効率を重視する工業的な農業になりがちな作物。
(工業的な農業が悪いと言っているわけではありません。)

もちろん、高付加価値な作物ではないため、決して儲からない作物。

ただ、文字通り「食」を支えているこの4品を作り続けていくことこそが十勝農業の価値であり、それを発信することがオヤセナで為すべきことだと思っています。

それを目指しているからこそ、オヤセナは一切の利益目的の活動を行いません。

利益を否定しているわけではありません。

農業も産業のひとつです。

消費者に求められるものを栽培し、より高価格で買ってもらえる顧客を探して販売していくのも、非常に大切なことです。

夢ばかりでは、大切な家族を養うことは決してできないのですから。

ただ、そればかりを求めるようになり、その他の数字では表せない価値を「非効率なもの」として切り捨てていった結果が「今」なんだと思っています。

その数字では表せない価値を発信していきたいと願うオヤセナだからこそ、利益目的の活動は一切行わない。

「結局はそれが目的なんだね。」と誤解されそうなことは一切しないと決めています。


ありがたいことに多数のメディアに取り上げていただいたことで、知名度は上がりました。

多くの方に声をかけていただけるようになりました。

誘っていただけるのはありがたいのですが、色々と難しい状況になっています。

メンバー全員に本業があり、全ての活動を手弁当で行う僕たちは、いただくお話全てに協力できるわけではありません。

僕たちには専属の事務局がいるわけではなく、事務所を持っているわけでもありません。

「あの話はうけて、この話は断る」という線引きができません。

声をかけてくださる方々が、「オヤセナのために何かしたい」と思っていただいているのがわかるからこそ、簡単に断るという決断をすることができません。

頭の痛い問題です。

本当はすでに答えは出ています。

想いの活動であるからこそ、その想いと異なることはできない。

そこで、バランスや人間関係を理由に想いと異なることをしてしまうと、メンバー全員がお金も時間もかけて参加している唯一の理由、「想い」を失うことになる。

この話に乗れば、絶対に大きな利益があるというものもあります。

市場原理主義の中では、多くの人が愚かな選択だと想うでしょう。

でも、僕たちの目標は利益ではなく、数字にならない価値なのです。

以前「まる麦。」を飲食店でメニュー化したときに新聞の取材で「何食くらい注文が入ったのですか?売上は?」と聞かれましたが、「何食出たのかではなく、それを食べてメッセージをくれた方が80名いました。」と答えました。

オヤセナが目的としているのは、何食売れたかではなく、何人にメッセージが届いたかということです。

 
非常に評価のしづらい活動です。

言い方は悪いですが、非効率的で手間のかかる活動です。

結果が見えるのは30年後かもしれません。

でもオヤセナがやりたいことはそういうことです。

そういうことだからこそ、お金にならなくても、成果を実感しづらくても、一生をかけてやっていきたいと想っています。

 
僕らにこういったことを考えるきっかけを与えてくれた人がいます。

十勝在住の地域プロデューサー 近江正隆という人です。

彼との出会いが、「何か僕たちにできることがあるはず」と思いながらも、具体的に何をやっていいかがわからず、悶々としていた僕たちに、十勝で農業をする僕たちの意味と、為すべきことの指針を与えてくれました。

大袈裟ですが、彼との出会いが僕らに新しい生き方を与えてくれました。

彼は今、都市と農山漁村を繋ぐ仕事をしています。

それもお金ではなく「心」と「心」で繋ぐ仕事をしています。

東京に生まれ、浦幌で漁師という仕事に就き、ネット販売で月商1000万。

個人の成功という点では、文字通りゼロから大成功した人間です。

しかし、転覆事故に遭って、支えあうことの大切さを実感して以来、それを全て捨て、数字では表せない価値を社会に広げるべく活躍中です。

最近彼の本が出版されました。

僕たちオヤセナのことも書かれています。

これを読んでいただければ、オヤセナが何をやりたいのかがわかると思います。

お時間のある方は、是非一読してみてください。

http://shop.kodansha.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=2161087

 
口蹄疫問題などで、ほとんどのイベントが延期や中止になっています。

僕たちも積極的に関わっていた修学旅行生の受入れも、今年は中止せざるを得ませんでした。

残念ながら、今年の船出は順風満帆とはいきませんでした。

まあ、でも過ぎたことは過ぎたこと。

現在の状況を全て鑑みて僕らにできることを一つずつやっていくだけです。

多分、2月には東京で交流会を開くでしょう。

多分、今年は帯広の子供を対象とした食育活動を行うでしょう。

全てはまだ決定ではありませんが、やっている僕ら自身が心踊ることでなければ、決して参加いただける方には伝わらない。

色々と問題はありますが、ひとつずつ楽しんで今年もやっていきたいと思っています。

 
こんな全く更新しないブログ。

たまに更新しても長文でダラダラと書いてあるブログ。

全く読んでいただく方のためを考えていませんね…。

こんなものでも月に1000件くらいのアクセスがあります。

皆様、本当にありがとうございます。

もし、これを読んでいただいている方が、僕らのイベントに参加していただけるのであれば本当に嬉しいです。

そのときは、必ず声をかけてくださいね。

感想なんかをきかせていただいて、忌憚のない意見をいただきたいと思います。

では、また会う日まで。